言語建築学者・スピーチサイエンティストのお仕事
皆様こんにちは。
新年明けて早くも10日以上が経過致しましたが
明けましておめでとうございます!
今年初めてのブログ更新ということで非常に重責を感じております。
と、云う事で本日はThe Jingles開発者スティーブウォーカーの
側でアシスタントとしてお仕事をさせていただくうえで
日々感じておりますことを記してみたいと思います。
皆様は「言語建築学者・スピーチサイエンティスト」と言う言葉を聞かれた際
どのようなお仕事なのかご想像できますか?
私は恥ずかしながら、ウォーカー先生のお仕事を拝見して初めて知りました。
現在、ウォーカー先生はアメリカ原住民のセネカ族という部族の
セネカ語を話すことができる唯一の末裔の女性と、
ほぼ絶滅に近い言語の再生に奔走されています。
その女性は、セネカ言語を保存するために幼稚園で子供たちに
セネカ言語を教えていらっしゃるのですが、ウォーカー先生は
その子供たちのセネカ言語習得を促進するべく、セネカ言語用の
「The Jingles」の開発に取りかかっておられます。
私たち日本語をネイティブ言語とする国民が英語を学びたい時には
日本国内にも沢山の英語のネイティブスピーカーの方々がいらっしゃいますし、
書籍やスクール、インターネットなど学びの為の情報を得る場所には困りませんよね。
しかし、これがセネカ言語のように
ネイティブスピーカーが殆ど現存しない言語であったらどうでしょうか?
唯一のネイティブスピーカーからの言語情報を一つ一つパズルの
ように組み立てて言語そのものに息吹を吹き込んでゆくのです。
本当に職人技。
まさにこれが、現在ウォーカー先生が行なっていらっしゃる
「言語の再生」なのです。
ウォーカー先生がセネカ言語の再生に取り組み始められた数ヶ月前
にはほとんど形が無かったものが、みるみるうちに生き返って形になってゆくのを間近で見て、
言語建築学者のお仕事ってほんとうに形の無いものをいちから作り直していくものなんだと
感動したのでした。
またそれは、まるで古くなった壁画を修復再生したり、
遺跡から見つかったマンモスの骨のDNAから当時の形を再現してみたりといったもの
にも共通している貴重な作業です。
AKA